黄櫨染とは?

黄櫨はぜの樹皮と蘇芳すおうを使用した植物染料で染められる色で、赤みの暗い黄褐色。

天皇のみが着用を許される、極めて特別な儀式用の装束の色。
天皇以外は用いることができない「絶対禁色ぜったいきんじき」とされていた。
天位の象徴色として、盛夏の太陽の輝きを表したものと伝えられている。

ことの発端は西暦820年。当時の嵯峨天皇が「重要な儀礼の際は黄櫨染の衣を着用する」とみことのり(天皇が自ら宣言する決まり事)で述べた。
以降、黄櫨染が宮中の舞台で使われるようになった。